120cmから見た世界‐車椅子体験‐ 2022/06/29
120cmから見た世界‐車椅子体験‐ 実施
令和4年6月27日(月)、神戸医療未来大学の本多先生の監修のもと、
体験授業「120cmから見た世界‐車椅子体験‐」を実施しました。
○基礎講座
世の中にある体の不自由な方の為の標識やマークの意味を学び、
車椅子の操作にあたっての基礎知識を教えていただきました。
○車椅子体験
はじめて車椅子に乗るという生徒もおり、
皆、最初は賑やかに笑顔を見せていました。
先生からの「介助者に見えない部分は?」
という質問を受けて、
「自分が車椅子を押してもらう立場だったら怖いな」
という感覚に気付いてからは、
車椅子に乗っている人の気持ちを考えて
真剣に操作する様子が見られました。
○坂道
坂道では体力が必要となります。
この日は曇り空でしたが、気温が30℃を超える中、
汗をかきながら1人の脱落者もなく坂を登りきりました。
○段差
大学のエントランスに設けられた5cmから10cmの段差に対し、
力ではなく、テコの原理とコツを使って登る方法を教えていただきました。
小柄な先生が簡単に車椅子の前輪を浮かせる様子を見て、
生徒たちからも歓声が上がりました。
○車椅子練習専用コース
近畿医療未来大学には「車椅子・障害体験コース」があり、
人工的に障害物を設けて、
車椅子の「難しい操作」を体験できるようになっていました。
残念ながら突然の大雨で実際に体験することは出来ませんでしたが、
先生の模範運転を見るだけで、
車椅子操作の不自由さが十分に伝わってきました。
○感想
短い時間ではありましたが、
生徒の皆さんが今回の車椅子体験で感じた率直な感想を書き、
体験学習を振り返りました。
・いつもより地面が近くて怖く感じた
・草木が大きく感じ、世界が狭く見えた
・押してもらう人との信頼関係が必要だと思った
・少しの段差が大きな壁になるとわかった
・コツを学べば簡単に操作できることに驚いた
・要介助者が安心できる技術をもっと学びたいと思った
○先輩方との交流
この春、神戸医療未来大学に入学した
本校の先輩方が来てくれました。
実際に福祉や医療を学ぶ先輩方と接し、
進路に対する実感が湧いたことと思います。
○おわりに
会の終わりに、代表生徒からお礼の言葉を贈りました。
自身の家族の経験から車椅子に興味を持ち、
今後、体験を活かせるように頑張りたいという前向きな言葉に、
会場からは温かい拍手が贈られました。
本校でも近年、医療系の学校に進学を希望する生徒が増えてきています。
車椅子体験といえば小学校で行うイメージが強く、
普通科高校で車椅子体験を実施する学校は多くありません。
しかし、心と体の成長によって、
高校生だからこそ気付くことができる視点もあります。
この度は、高大連携協定を結んでいる神戸医療未来大学の本多浩子先生に依頼し、
「120cmから見た世界」と題して体験授業を行う運びとなりました。
今日の体験が、高校生の心と体で感じる
車椅子の「便利さ」・「不便さ」・「そこにある課題」について
考える良いきっかけになったことと思います。
体験学習に際し、ご協力いただきました神戸医療未来大学の皆さまに
心より御礼申し上げます。