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3学年坐禅錬成 2023/11/10

 

 

 

 

3学年坐禅錬成

 

 

 

 

令和5年10月19日(木)~26日(木)の間、3学年の坐禅錬成を実施しました。

 

 

 

 

○錬成告報

10月19日(木)、体育館に集まった3学年に対し、

坐禅科より坐禅錬成の心得を伝える「告報」を行いました。

「喋らない」

「音をたてない」

「自分の事だけをする」

この3つの約束をもって、坐禅錬成がはじまりました。

 

 

 

 

 

○坐禅の時間

週に1度の坐禅の授業とは別に、

各クラスごとに1日ずつ、

6時間目と放課後の時間を使って坐禅に励みました。

錬成といってもずっと坐禅を組んでいるわけではなく、

歩く姿勢や聞く姿勢など、様々な所作を学びながら、

「自分の事だけ」に集中して坐ります。

 

 

 

 

 

○最終日

最終日となる10月26日(木)、3年生の皆さんが再び体育館に集合しました。

 

 

 

 

 

○理事長先生のお話

「人は何でも知っているが、自分自身を知らない」

ギリシャの哲人ターレスの言葉です。

学校は知識を身につけるところ。

では知識を身につけた私は、何をしなければならないのか。

わずかな時間でも、静かに坐って

自己を見つめる時間のなんと大切なことか。

真剣に坐れば、必ずスッと気付くものがある。

坐禅錬成はその練習です。

本当に大切な坐禅は、

いつかどこかでひとり見つめるものです。

ありがたい、もったいない、

何とも言えん良い奴が、

ちゃんと自分の中におる人になってください。

 

 

 

 

 

○学年主任のお話

坐禅錬成の中で感じ取ったことやその内容、

感じ取った度合いは様々だと思います。

できればこの1週間の中で、自分自身をしっかりと見つめ、

何かを感じ取ってほしかったと思いますが、

わからなかったかもしれませんし、

気づけなかったかもしれません。

今、分からなくても後々わかるかもしれません。

ずっと先になって、何かのきっかけで思い出し、

気づくかもしれません。

人生には常に葛藤があります。

様々なことをやらされたととらえるのか、

自ら意思をもって取り組むのかによって、

その経過や結果は変わってきます。

自分自身との戦いです。

喋らない、音をたてない、自分のことを第一にやる。

これらの教えはこれからの人生においても

身につけておけば必ず役に立つルールです。

 

11月の文化祭、卒業考査が終われば卒業式。

どんどんお別れの日が近づいていますね。

私たち教員の仕事は、最後の最後まで

みなさんを励まし鍛え上げ続けることです。

それが私たちにできる精一杯の愛情です。

みなさんにはここで成長し、

自信をもって市川高校を卒業してもらいたい。

ここにいるみなさんが一人も欠けてはいけません。

必ず全員で卒業式を迎えます。

ともに精進しましょう。

 

 

 

 

短い期間の中でも3学年の皆さんは真剣に坐禅に励み、

それぞれが自分自身と向き合おうと努力しました。

入学したばかりの頃は痛かった足も、

週に1度の坐禅の授業を繰り返すことで次第に慣れ、

整然と背筋を伸ばして坐れるようになりました。

正しい姿勢と正しい呼吸を身につけることで、

心は自然と調(ととの)っていきます。

理事長先生のお話にある様に、

本当に大切なことは自分自身の中にあり、

それは、いつかどこかでひとり見つめるものです。

坐禅の授業や錬成での経験がその一助となり、

市川高校を巣立っていく皆さんが社会に貢献し、

世の中を支えていく立派な人になってくれることを願ってやみません。

 

坐禅錬成を終えた3学年の皆さんは、清々しい表情で下校して行きました。